“飴”のチカラ~東日本大震災での経験~

一昨日は東日本大震災から11年。もちろん私も大震災を経験しています。

仙台市内で勤務中、被災。

この頃、100均で売られていたリンゴの飴(紅玉、ふじなど、3つのりんごの味があった!)にハマっていて、かわいい入れ物に入れて飾りのように机に置いていたんです。
普段は飴をなめる習慣がなかったのだけど、偶然この時、飴にハマっていたんです。



尋常じゃない事態を受けて終業を待たずに帰ってよしとなり、何の気なしになんとなくリンゴの飴をひとつかみ、バックに入れて帰ったんです。
外に出てみるとお店はやってなくて公共交通機関は壊滅し、私は帰宅難民になりました。

そこで活躍したのが、何の気なしに持ってきたひとつかみの飴でした。
夜もいい時間になり、フラッとコーヒー屋さんに入ること(これが好きなんです!)が叶わず、食べるものが飴しかないことに気づきました。
飴持ってきておいてよかったな~と、帰宅難民、安堵しました・・・。
ちょっと焦ったり地震が怖すぎて食欲はなかったけど、飴を2粒くらい口に含んだでしょうか。
避難先のビルの中で雪風をしのぎながら、美味しいリンゴの飴がちょっとした癒しになりました。

私が初めて「食」を学んだのが2012年7月だったので、この出来事は食を知らなかった頃の話になります。
その後、アスリートフード(スポーツ栄養)を学び、飴が疲労回復に効果的なことを学びました。

それを知って、震災のときの飴を思い出しました。
命拾いとまでは言いすぎですが、極端な空腹を免れたり案外腹持ちが良いのかな・・・と感じた記憶があります。



「飴が疲労回復に効果的」とは?

・・・疲労回復と言ってもいろんなアプローチがありますが、基本的には糖質を取ることをします。
たんぱく質やビタミン、ファイトケミカルを摂っていくアプローチもありますが、その前提には糖質摂取があります。
糖質でエネルギーを生み、糖質そのものが運動で失われたエネルギーを補って疲労回復を早くする他に、その糖質エネルギーがたんぱく質やビタミンやファイトケミカルでの効果を引き出します。

飴は基本的には糖質です。
疲労回復やエネルギー補給として飴を摂る際には、ミルク系のような脂質が含まれているものや0カロリーのものは避けましょう。
ブドウ糖、ドロップ、黒飴のようなものがおすすめです。
黒飴ならミネラルも摂れるかもしれませんね。

時間がないときの疲労回復に向けた応急処置として、飴は良さそうです。
運動後30分以内に食事を摂るのが疲労回復のコツですが、なかなかそうもいかない場合が多いかと。
そんな時、飴があればなにかをやりながらでも手軽になめられるので、部活後早く帰りたがる学生さん、食べる時間が取れないスポーツマンにはよくおすすめしています。
クールダウンしながらなめても良さそうですね。

そして、非常食としても良いと思いました。
3.11当日の飴の経験から、当面は余震がひどかったのでいつ何があってもいいように飴を持ち歩いていました。



ちなみに、飴1粒は約20kcalです。
ごはん少なめ1杯(150g)が約250kcalなので、12~13粒なめたらごはん1杯分になります。
カロリーが気になる方はそのあたり、調整してみてくださいね。



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この記事を書いた人

伊藤百合子のアバター 伊藤百合子 食生活デザインコーチ

食生活の"Base(基本)"と"Balance(バランス)"を通して、健康的でかつパフォーマンスアップするための食生活を構築するお手伝いをしています。アスリーフードマイスター1級、食生活アドバイザー2級、GCS公認コーチ(プロコーチ)他。宮城・仙台・オンライン。B-Style代表。

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